3回生よりメッセージ

早稲田大学”踊り侍”の3回生が引退に向けた思いなどを綴った期間限定ブログです

通行人A

【通行人A】

こんにちは!
練習部の通行人Aです!(´ω`)

ってたくさん言ってきたけど、まずは練習部長じゃなくて、
2年と少し踊りを大切にした1人の踊り子として、1つだけ!

1番になろうとしなくて良い
他の誰にも真似できない踊り子であってください

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誰よりも上手くなりたい

侍に入って1番最初に目指した目標です。
負けず嫌いでプライドの高い私にとって、毎日食らいつく理由になった言葉でもあり、だけど同時にとても窮屈な言葉でもありました。

いつか1番上手い踊り子になるんだ、って思ったら毎日何時間でもお部屋に居座り続けられた。認めてくれる人もそれなりに居て、「バカ上手い1回生がいる」なんて先輩たちにお膳立てられて、最初は順調だったんです。

だけど、

毎日見慣れたお部屋の中でふと同期の踊りを見た時。成長を目の当たりにして、自分が埋もれている事に気づいた時。「誰よりも上手くなりたい」自分の目標にも、積み重ねたはずの努力にも自信が持てなくなって。

先輩に褒められるあの子が羨ましい、後から来た後輩の成長が怖い、動画のあの人と自分を見比べて何かに負けた気がする。

自分の踊りに向き合ってたはずなのにいつの間にか周りばっかり見るようになって、好きで続けてたはずの踊りに
「追われる」自分が居ました。

ずるずる学館に行く日々。何の成果も得られない事なんて溢れるほどある中で、「なんか今日無理だ」って日があって。いつものお部屋といつものみんなををぼーっと眺め続けて、
ふと気付く事がありました。あの人は力強くて、あの人はしなやかで、だれも同じ人なんて居なくって、

だから、

「誰よりも上手い」なんてバカらしい

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比べて競うのをやめたのも、自分は自分と割り切って踊るようになったのもつい最近のこと。
今になって思えることは1つ。

「誰よりも上手い」
こんなもんは相対評価でしかない。

じゃあ「誰か」に勝ったら満足なのか?
1番になるのがゴールなのか?いや、
人と自分を見比べて、自分の方が優れてるのが嬉しい訳じゃない。

あなたの夢は、目標は、周りのレベルに左右されるような脆いものではないはずです。だから私が目指したのは、あなたに目指してほしいのは

「他の誰にも真似出来ない踊り」

あなたの身体、センス、頭。どれもあなたしか使い方を知りません。上手に使えばあなただけにしかない大きな武器になる。たくさん考えて、たくさん踊って、自分の体で試してください。
どうせやるなら極める方が楽しいに決まってる。

後輩たちへ
君らは化け物です。ありえん可能性を秘めてる。
憧れを丸呑みしようとしなくて良いから、
唯一無二の踊り子であってください。

で、

最後に少しだけ練習部の話!

練習部になって練習というチームの日常を作った1年。忙しくって、いつも何かに追われてて、でもどの日をとっても幸せで忘れたくない日ばかり。

私は自分本位な人間です。人の為になりたかった訳じゃない、チームに貢献したくて練習部になったんでもない。ただ大好きなみんなの側に居たくて、みんなが踊る姿を見るのが大好きだったからここにいました。私を練習部長にしてくれたのはみんなだった。爆音の「おはようございます」も汗まみれの「お疲れ様です」も、私だけが独り占めできる宝物、誰にもあげたくないな。

一生大好きなあなたへ、踊り侍へ
ありがとう、ばいばい!